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Prahran Cricket Club クリケット選手 上原 良崇さん インタビュー

プレミア・リーグで活躍する、日本人クリケット・プレーヤー!

2009年12月23日掲載

【プロフィール】
上原 良崇  Yoshitaka Uehara

1986年12月26日生まれ。福島県出身。早稲田大学在学中。早稲田大学のクリケットチーム‘WYVERNS CRICKET CLUB’所属。2008年、日本学生代表メンバーとして韓国に遠征。
2009年の10月よりクリケット留学で来豪。現在、プレミア・リーグ‘Prahran Cricket Club’の4軍でプレー。

インタビュアー:大喜多 良美、鈴木 麻妃

 

 

--クリケットを始めたきっかけを教えてください。

先輩がクリケットをやっていまして、その先輩がクリケット留学をしていたメルボルンに友人と会いに行ったのですが、そこで実際にクリケットをやってみて面白かったのがきっかけです。その旅行から帰ってきた大学1年生の終わりに大学のチームに入りました。

 

--日本ではどのように活動されているのでしょうか?

大学に専用のグラウンドが無いので、練習は公園や河川敷で行っています。専用のグラウンドは富士(静岡)と小岩(東京)にあるので、ここで試合を行っています。

 

--日本の競技人口はどれくらいですか?

公表されているのは3, 000人ですが、実際はもっと少ないと思います。その中にインドやオーストラリアなどから来た人が含まれている数なので、純粋な日本人はさらに少ないと思います。

 

--クリケットと野球は似ているようでルールなど違うところことが多いですよね。新しく始める人には、どのように教えるのですか?

そうですね。野球と違ってボールを素手で取らなければいけないとか、ピッチャーは肘を伸ばして投げなければいけないとか。野球は打つ方が攻めていますが、クリケットは守る方が攻めているので、いかにアウトを取れるかが重要です。
新しく始める人には、ビデオを見ながら説明したり、試合形式の練習をしながら説明します。でも、どうしても野球の知識が身に付いてしまっていて、動きが野球みたいになってしまうので、クリケットらしい投げ方ができるまでに1年くらいかかります。打つ方も野球みたいに振るとすぐにアウトになってしまうので、慣れるまでに時間がかかります。

      

--日本でクリケットをやっていて良かったこと、苦労することは何ですか?

良かったことは、外国人から声をかけられることが増えました。道具を持って歩いていると「クリケットじゃん!」って。それで外国人との交流が増えたりしました。あとは競技人口が少ないので、日本代表から初心者までみんな知り合いになれることですね。
苦労することは、練習場の確保と試合のための移動費がかかることです。試合のある週末の度に車や電車で富士まで行かなければなりませんし。今年から、佐野にも新しくできたみたいですが、そこも栃木なので遠いです…。

 

--では、今回メルボルンにクリケット留学されたきっかけを教えてください。

もっと上手くなりたかったことと、若いうちにしか真剣にスポーツができないと思って、お金を貯めて留学することに決めました。メルボルンに来たのは、日本のクリケット協会とビクトリア州のクリケット協会が提携しているのですが、日本の協会の役員の方とプラーンのコーチが、同じチームでプレーしていたことがある縁で紹介していただいて、チームに入れていただきました。

 

--留学してみて、こちらのチームはいかがですか?

一番上のリーグ(プレミア・リーグ)なので、みんな真剣にやっています。練習の質も、グラウンドの質も違います。チームメイトも良い人たちで、何とか英語でコミュニケーションを取っています。日本人なのがうれしいのかわかりませんが、コーチも「日本人だから教えてあげるよ」ってマンツーマンでトレーニングして頂いたりしています。

 

-試合や練習は週にどれくらいあるのですか?

チームの練習は、火・木にあり、土・日に試合があります。それ以外に水曜にMid week cricketのチームの試合があります。Mid week cricketというのは、警察官や消防士のように平日しか休めない人のためのクリケット・リーグです。プレーしています。他にも神父さんのチームや、おじいちゃんのチームもあります。僕は、プラーンのマネージャーにチームを紹介してもらいました。

 

--メルボルンに来て良かったことは何ですか?

試合会場が近くて、練習場が多いことです。‘ネッツ’というネットで囲まれたクリケット専用の練習施設があるのですが、うちのチームだけで7つあります。それだけで、日本にあるネッツの数を超えているのですが…。また、最新のボウリング・マシーン(野球でいうピッチング・マシーン)も使えます。こちらの環境は、クリケットをやっている人には幸せですね。東京にもこんな練習場が一つでもあればいいですね。あとはオーストラリア人の知り合いは、みんな応援してくれることです。
クリケット以外ですと、暑くても湿気が少ないので過ごしやすいこと。日本とあまり変わらない食生活や生活環境であること。日本料理の店も多いですし。日本とあまり変わらないのが良いって変ですね(笑)。

 

--上原さんにとってのクリケットの魅力とは?

試合中にチームメイトとコミュニケーションを取ったり、おしゃべりできるスポーツというところでしょうか。守備についているときに「今の良い球だったね」とか。打つ側としては、上手くなればなるほど長い時間プレーできるところです。他のスポーツは一定の時間だけプレーができますが、クリケットのバッツマンは上手くないと一球でアウトになり、出番がなくなってしまいます。

 

--メルボルンに住んでいて、クリケットに興味はあっても楽しみ方がわからない方も多いと思います。クリケット観戦のポイントは?

テストマッチのような何日もかかる試合とTwenty20()の試合では全く違ってきます。友達と何人かで行って、新聞を読んだりビールを飲みながら投球の瞬間だけ見る。テストマッチのように、試合時間が長いとずっと集中して見ているわけにはいきませんので、友達との時間を楽しむために見るという感じです。Twenty20だと点数を取らないと20オーバーで終わってしまいますから、最初からどんどんバットを振っていくのでかなりエキサイティングな試合が楽しめると思います。

 

--見るよりも実際にやってみた方がクリケットを楽しめるのでしょうか?

“Play is fun. Watch is boring.”って外国の方がよく言っているのですが、見る側はつまらない、というのが正直なところあるのではないでしょうか。特にテストマッチだと試合時間が長い上に、その間に何か起こるわけでもないですし。

 

--クリケット選手としての夢、将来の夢は何ですか?

クリケット選手としての夢は、センチュリー(1人で100点)を取ることです。センチュリーを取ると試合中に表彰されます。メルボルンにいる間にハーフ・センチュリー(50点)も取りたいですね。ハーフ・センチュリーも達成すると、試合中に拍手してもらえます。もちろん、日本代表になるのも目指しています。
将来のことは、まだ何も考えていませんが、プレーヤーとしてクリケットをずっと続けていきたいです。

 

--将来は他の国でもプレーしてみたいですか?

やはり、オーストラリアかニュージーランドが良いです。日本と季節が逆なので一年中クリケットができます。

 

--最後に、クリケットに興味のある方にメッセージをお願いします。

日本でクリケットをやるなら、早稲田のチームには学生なら誰でも参加することができます。クリケットのチームの無い大学の学生の方も歓迎しています。社会人のチームもありますので、ぜひクリケットをやってみてください。

 


※Twenty20(トゥエンティ•トゥエンティ)
1試合の中で、ボウラーが正規の投球を6球投げたところで1区切りとなる。この6球を1オーバーという。Twenty20は両チームともに1イニングのみ、20オーバー(120球)限定のルール。試合は1イニング75分ずつで、合計約2時間半で終わるため、他の人気スポーツの試合と同じくらいの長さとなる。観客やテレビ中継の視聴者に魅力的になるよう配慮されたルール。(Wikipediaより引用)


◇早稲田大学クリケットチーム‘WYVERNS CRICKET CLUB’
URL:http://www.cricket.or.jp/club/waseda/

◇Prahran Cricket Club
URL:http://www.prahrancc.com.au/

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