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ワトゥルの風 Part2(11号)

2014 新年を迎えて
学校長 美谷添久男

保護者の皆様、学校運営理事会の皆様、新年あけましておめでとうございます。また、メル校の教育活動に平素よりご支援を頂いております日本人会の皆様、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
メルボルンの街では、Yarra Parkなどに多くの人たちが集まり、来る年を祝うかのように華々しい花火で新年を迎えたようでした。日本のお正月とは少し勝手が違いましたが、安寧な一年を願う国民の気持ちはどこの国でも変わらぬものだと感じることができました。
メル校では今日から3学期が始まりました。2学期末において5名の児童が転出していきましたが、どの子も充実した日々を過ごすことで、多くの思い出をかかえて校門を後にしていきました。また、今日からはあらたに6名の転入生が仲間に加わり、全校62名となってスタートいたしました。新しい転入生たちも、学級の仲間に温かく迎えられ、質の高い学習をめざして、毎日を一所懸命がんばってくれることと思います。
さて、日本の教育行政においては、政権が変わったことによって新しい施策が次々と打ち出されてきています。中でも英語力を定着させようとする動きも活発になっているようです。英語の開始時期を小学3年生からとし、5.6年生においては教科としての位置づけを進めていくようです。また、中学校の英語の授業は原則英語で行うなど方針を固めています。さらに、大学入試制度の改革案にも、英語検定準1級や、TOEFL780点以上の取得該当者には優遇措置をもって対応することなど、グローバルな社会を見据えて打ち出されたものと考えてよいと思います。
メル校では、英語圏であることから英語教育については、積極的な教育課程を組み、第二言語の充実に努めてきています。今もプレップから中3まで、ESLと教科授業で4~7時間を行っています。その成果はホームページにある先輩の声や英語検定の結果などにも表れてきています。
「道徳」では、教科化も視野に入れて、「心のノート改訂版」が配布される予定になっています。心の教育については、重要な位置づけとして考えた施策となっています。メル校でも、重点課題2で示すように『人権尊重(命の教育)をメル校の校風にするため・・・思いやりのある子』と掲げ、大切な実践項目として捉え進めているところです。
さらには、土曜授業も復活の兆しを見せています。これまでは、「特別必要と認める場合」に限って国の許可において行われていました。しかし、今後は市町村教育委員会の許可によって実施ができるようになったことです。課題も多く、各市町村においては研究指定校などをもって対応することになるでしょう。オーストラリアで学ぶ子どもたちにとっては、多様な文化に触れたり、豊かな自然や様々な人たちとの関わりを深めたりして、グローバルな社会を生き抜いていく基礎的な力を培う場とすることがもっとも適切と考えています。これからも多くの教育改革が打ち出されることと思いますが、日本の教育情勢を見極めつつ、今年もよりよいメル校教育に努めて参りたいと思います。

3学期の授業日は43日間です。各学年における学習を仕上げると共に、新年度への決意をもって準備する学期でもあります。児童生徒が、3月の修了式や卒業式を迎えたとき、この仲間と学んだことが私を成長させてくれたのだと感じてくれるような1年を締めくくりたいと思っております。また、このメル校で培った自信と誇りを胸に、新たな目標に挑んでくれることにも大きな期待をよせているところです
今年も、皆様のご多幸をご祈念申し上げるとともに、本校への忌憚のないご意見と温かいご支援、ご協力をお願いして、新年のご挨拶とさせていただきます。本年もどうかよろしくお願いいたします。

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