モダン料理カフェの最先端「Third Wave」
情熱を込めたトレンドの”カフェ飯”をあなたに
モダン料理カフェの最先端「Third Wave」
情熱を込めたトレンドの”カフェ飯”をあなたに
上質な品物がそろうプラーンマーケットの向かい側、若者が集うオシャレなチャペルストリートから一歩入った裏路地にひっそり佇む人気カフェ「Third Wave」。美味しいコーヒーだけでなく、洗練されたモダンな料理にも力を入れる近年のメルボルンのカフェカルチャーにあって、口コミサイト「Urbanspoon」でも上位ランクインするなど、ひときわ注目を集めている。人気の理由となっている料理を手掛けるのは、共同経営者&エグゼクティブシェフの北原亮さん。やるなら流行の最先端で戦いたい―と奮闘を続けている。
北原さんは「フレンチの鉄人」として知られる坂井宏行さんの店「ラ・ロシェル大阪」で修行を積み、28歳のときに「もっと挑戦をしたい」と渡豪。シドニーの有名日本料理店「東レストラン」や高級フレンチレストラン「Galileo」、メルボルンの広東料理&フレンチレストラン「Duck Duck Goose」、モダン居酒屋「Heirloom」などで働き、フレンチをベースとしつつ多彩な料理のバックグラウンドを持っている。
初めての自分の店となる「Third Wave」は2013年9月にオープン。知人のGregさんと共同経営している。正直に言ってカフェは未経験の分野だったが、「(料理の面でも進化を続ける)メルボルンのカフェというのに将来的な可能性を感じた」。コーヒーとエッグ、パンなどオージーの毎日に欠かせないものに、これまで培った料理人としてのアイデアを付け足したら絶対に面白くなるはず。そんな思いで新たな挑戦に踏み出したという。
「カフェなのにこんなレベルの料理が出てくるなんてすごい、というのが今のトレンド」(北原さん)という通り、最近のメルボルンのカフェカルチャーにおけるモダン料理ブームの過熱はとどまることを知らない。
そんな中で「Third Wave」が掲げる料理のコンセプトは、できる限り旧石器時代の食生活に近づける「PALEO」と「アメリカンスタイルのBBQ」。一見すると真逆のようにも思えるが、どちらもメルボルンで取り入れているお店がまだほとんどないそうだ。
グルテンフリー、乳製品フリー、砂糖フリーが特徴の「PALEO」の料理は健康志向が強い女性を中心に人気があるという。中でも、マリネしたサーモンの表面にキヌアを張り付けてカリカリに焼き、カリフラワーやビートルーツなどたっぷり野菜を添えた「Crusty Salmon」や、小麦粉の代わりにそば粉を使って揚げたズッキーニに自家製ベーコンなどを付けた「Zucchini Fritters」は特に人気メニューだ。
ベーコンに始まってポークリブ、ビーフリブ、ラム、サーモンなど、ほとんどすべての肉類を自家製でスモークしていることも「Third Wave」の大きな特徴の一つ。時間をかけてゆっくりと薫製された肉を使った料理のラインナップが「アメリカンスタイルのBBQ」だ。その中でも看板メニューは流行の「Reuben Sandwich」。8種類のスパイスで下処理し、6時間以上かけて柔らかくなるまで薫製したビーフブリスケットを、チーズやコールスローと一緒にライ麦パンに挟んだ一品。一口ほお張ると、ジューシーでとろけるような牛肉の食感と、スモーキーな香りがたまらない。また、自家製のスモークサーモンとレモンのプリザーブを使い、さわやかな辛みのホースラディッシュのクリームソースで仕上げた「Lightly Smoked Salmon on Brioche」も女性に大人気だという。
「僕がおいしいと思ったり、これは良い!と思ったものが料理を通じてお客さんに伝わることがすごくうれしい」と北原さん。オープン半年の手応えを「忙しいのはうれしいけれど、まだまだ。もっとローカルの人に浸透するように頑張りたい」と語る。
実は「Third Wave」は北原さんの夢の終着点ではない。「頭の中にはすでに2〜3個、具体的にやりたいカフェのアイデアがある。サバーブによって求められるものや客層も違うし、常に面白いことをしていたい。だからメルボルンでいろんなスタイルのカフェをどんどんオープンさせていきたいんです」。そう語る視線は常に前を向いていた。
ーThird Waveー
Address: 30 Cato St, Prahran
Phone: 03 9510 2991
Website: http://thirdwavecafe.com.au/prahran/
Opening hours are:
Sunday to Wednesday 8am - 4pm
Thursday to Saturday 8am - Late