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日本が世界に誇る'DJ Krush'のインタビューが実現!

一夜限りのDJ Krushのプレイを見逃すな。

2011年11月1日掲載
2011年11月22日更新

 

今月の18日−26日、Melbourne Music Weekが開催される。世界各国から招待された170人のアーティストが40箇所以上の場所でコンサート、パフォーマンスを行うこのイベントの中にDJ Krushの名前がある 。今回GO豪メルボルンでは、幸運にもKrushさんへのインタビューが可能となった。彼の音楽に対する想い、今までの経緯など彼の言葉から発するDJ Krushを、是非皆さんに存分に感じてほしい。

【DJ KRUSHプロフィール】
日本のクラブミュージック界のパイオニア的存在。ヒップホップ創成期の80年代からDJを初め、90年代より本格的にソロ活動を開始。日本で初めてターンテーブルを楽器として操るDJとして注目を浴びる。その活動は日本に留まらず、欧米を中心に世界へと広がり、今では世界中で高い評価を受けるアーティストとなった。6thアルバム『漸 -ZEN-』は、"インディーズのグラミー賞" といわれるアメリカの AFIM アワードにおいて特に芸術性の高い作品に贈られる "ベスト エレクトロニカアルバム 2001" 最優秀賞を受賞。2004年にリリースした8thアルバム「寂」では、CMJ(米カレッジラジオ)RPMチャート(エレクトロニック系)で3週連続一位を獲得するなど、これまでにリリースした数多くの作品群もワールドワイドで高い評価を得続けている。2011年、自身のソロ活動20周年を迎え、同7月の東京でのキックオフパーティーを皮切りに、9月からは、来年夏に掛けて、マンスリーでシングルリリースをするという長期的なプロジェクトも始動。12月からは20周年ワールドツアーも始まる。(2012年3月上旬には改めてオーストラリア/NZツアーも予定)

インタビュアー:兼重貴子 (Takako Kaneshige)

 

- 今年でソロ活動されて約20周年と伺いましたが、何をきっかけでDJを始められたのか、それに対する当時の思い、20周年を迎える心境などを教えてもらってもいいですか?

若い自分が本気でのめり込める物を模索し迷っている中、一本の映画『WILD STYLE』を見てからだね。
そこで本当に自分のやりたい事をその中から見つけた。自分自身を何かで表現したかったんだ。
俺は決まりきったフォーマット以外に、何か他に方法があるんじゃないかと、そこからは自分流のHIPHOPを模索しまくったね。アプローチの仕方を従来のフーマットをブチ壊し新たな道を自分で開拓し風当たりを恐れず自分のやり方で音を構築し産み落とす。見えないワクを取り払う事は中々難しいけど、その先にある物に向かって行く志は大切な事だと今でも思うよ。もちろん、これから先も。

 


- 海外でも確固たる地位を築いていらっしゃるKrushさん。間違いなく日本が世界に誇るDJであると思いますが、約20年という長い道のり、楽しいことばかりでもなかったと思います。今までに学んだ事、自分の中での音楽生の変化、そして何より音楽業界という難しい業界の中で生き続けている原動力は、どこからくるのか是非教えて下さい。

自分自身が持っていない物には興味があるし、知りたいと思う。
いろんななアーティストと競演する事によって色々な今まで観た事のない音景色が観れたり、感じたり、すごく大きなモノが自分の中に入り込んで、次に向かう自分自身が形成されていくような気がする。それはとても楽しい、とても重要な、体験だし、経験だよ。これからもそれは続けたいと思ってる、、、国境を超えて世界中の人達とね。

 


- Krushさんの曲からは聴く人を独特な世界に吸い込む力を感じます。それはHip hopという枠に留まらず、Jazzなどいろんなジャンルの音楽が含まれてるように感じられ、Krushさんの音楽性の広さを感じます。曲作りのアイデアはどこからきているのでしょうか?趣味で写真を撮ってらっしゃるとも聞きましたが、そういうものも曲作りのインスピレーションにつながっていますか?

自分にしかない個性を音に込めて吐き出した音世界が、文化も言葉も違う国の人達の耳に届き感動させ共感できる事は本当に素晴らしい事。そこには国境は無い。HIPHOPの「完成度をとるか?」「自由をとるか?」どちらも素晴らしいけど、俺は「自由」選んだ。アルバムの制作とかは自分の頭に映し出される景色を音に変換してDJ KRUSH独自の音の魂をどれだけ正直に吐き出せるかを考えてる。表現したい事柄は時間とともに変化していくもの。でもタッチが変化しても、根底にしっかり自分自身の存在がなければ意味がないと思う。
物、人々、絵、写真、映画、宇宙、人間、などなど様々な刺激を吸収して脳内で整理しまとめあげて 音に変換して吐き出してますね。

 

 

- Krushさん自身の曲を聴く人達に感じてほしいもの、伝えたいメッセージなどはありますか?

世界中の文化が違う他国の人達が聴いた時に、どんな映像が頭の奥深いところで展開され、どう感じてくれているのかがとても興味があるよ。少しでも多くの世界中の人達に俺の足跡を刻みたいと思う。
自由に想像力を働かせて俺の音の世界を感じて欲しい。各自の人生において何かしらに自分の音が役に立てばと期待してます。

 


- 過去10年のインターネットの普及により、音楽の在り方も変わってきたように思われます。レコードショップがつぶれていき、アナログがデジタル化してきている現代。便利な面もある一方で、失っていってるものあるのでは、、。Krushさんはこのことについて、どう感じてらっしゃいますか?

ハードの面では3年程前からSELATOを使用している。きっかけは各航空会社の荷物の基準が厳しくなってきた事かな。ラップトップに切り替えてからは、 良い面も有り悪い面もあり何とも難しい感じだね。未発表の曲などをすぐにプレイできたり、DJセットすべてをオリジナ新曲でプレイができたりするので、オーディエンスの反応を瞬時に感じる事ができるのは大きいよね。あとツアー中にアイデアが浮かんだら、即、ホテルで曲制作をしてその日の晩のイベントでプレイができるといった感じでフットワークもかなり軽く動けるしね。
最近はよくこういった質問を聞かれるけど、一番大事なのは自分がしっかりとテクノロジーを使いこなしているかどうかってことだと思う。俺は今の機材で俺にしかできないことを体現しているつもりだし、自分がやりたい事に必要なものであればデジタルもおおいに活用するべきだと思うよ。でも、俺自身、アナログで育ってきた世代だし、やっぱりレコード屋がなくなっていったりする現実を見るのは正直寂しいよね。

 


- Hip hopが 好きな人達の中では、昔のOld schoolタイプを好む人がやはり多いようにも感じます。Krushさんは、hip hopの変化についてどう感じてらっしゃいますか?

もちろん俺自身がオールドスクールだから(笑)、オールドスクールはもちろん好きだけど、新しいものの中にもすばらしい音楽は常に存在している。いつの時代でも、どんなものでも進化は必要なことだと思うよ。

 


- 今まで一緒に仕事をされたアーティストの中で、印象に残っている、または影響を受けた方はいらっしゃいますか?

それぞれ印象に残ってるからな…。でも揺るぎない個性が音となって表現されてたり、誰もマネのできない様な強烈な匂いをさり気なくまき散らす様なアーティストには影響を受けるよね。

 


- ではここで、今回出演される Melbourne Music Week の KUBIKでのショーについて伺っていきたいと思います。今回演奏される曲などは決まっていらっしゃいますか?

内容はこれから詰めていく感じかな。去年もメルボルンに行ってるから、またその時とは違った一面を見せれればいいね!

 


- オーストラリアにはKrushさんの根強いファンが多くいますが、海外で活躍されるにあたって日本と違うことはありますか?

場所が変わっても同じ人間同士、地球人として音楽を吐き出していたい。
印象に残り心の片隅に入り込める音の魂を全世界の地球人に届けたいと思います。

 


- ちなみにメルボルンは今回で何度目の来日となりますか?

何回目だろ、、、もうかなりの回数行ってるよね。凄く好きな街の1つだよ!

 


- オーストラリアの中でもアーティストが多く集まる街と言われてるメルボルンなだけに、人のアートに対する情熱はとても高く、音楽のチケットの売れの早さもすごいスピードです。メルボルンの街や人に対する印象などがあれば教えて下さい。

そうだね。すごくクリエイティブな印象は強いよ。だから正直な俺自身の音魂を届けようと、毎回楽しくやらせてもらっているよ。

 


- ところで、先月より月毎にシングルを配信していくというマンスリーリリースの企画がスタートされたと伺いました。第二弾は10月26日にオーストラリアでも購入可能だそうでうが、それについて少し紹介をお願いします。

特にここ最近は、すごくマーケットやそれに伴うすべてが、凄いスピードで変化していってるから、今後に向けても新しいアプローチで実験的な事をしたかったんだ。今回は毎月のリリースということで、良い意味で、前後の流れはあまり意識しすぎずに、いろんなDJ KRUSHを月毎に提示していければって考えている。今後リリースされていくものも、毎曲いろんなアプローチで今のDJ KRUSHを感じる事ができると思うから、楽しみにしててください!!

 

※ここでiTunesの豪州版販売リンクを紹介!
マンスリーシングル第一弾『光風の翼 - breathe of wings』
http://itunes.apple.com/au/album/id465954861

マンスリーシングル第二弾『久遠 - far and away』
http://itunes.apple.com/au/album/id473453978

    


 

- 今後の抱負/予定を教えてもらってもいいですか?

これまで通り、可能性がある事には何でもチャレンジしていきたいね。
取りあえず、今回のオーストラリアが終わったら、12月からは中国を皮切りに、来年春に掛けて20周年のワールドツアーで世界中を駆け巡ります。3月にはそのツアーでまたメルボルンに帰ってくる事になってるから、それもまた楽しみだね!あとは引き続きマンスリーのシングル企画はずっと続いていくから、そちらもチェックしてください。

- GO豪メルボルン読者へのメッセージをお願いします。

皆に会える事を今から楽しみにしています。11/20は最高の夜にしましょう!


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今回のMelbourne Music Weekでもう一つ注目したいのが、そのVenueを作るKUBIK Melbournehttp://kubikmelbourne.com/)だ。 彼らは今までにもベルリン、パリ、ミラノ、バルセロナなど世界の22カ所以上の都市で、水のタンクに証明をあて音楽をシンクロナイズさせるというアートや音楽の施設を作っている。今回そこで多くのライブが催されるとのことで、一体どんな空間になるのかとても楽しみだ。



【11/22更新】DJ Krushライブレポートはこちらから

 

そしてここで皆さんにGood News!

なんと今回のDJ Krushライブチケットを、GO豪メルボルン読者1組2名様へプレゼント!!
***プレゼント応募は締め切られました。たくさんのご応募ありがとうございました***



◆応募方法◆


氏名、Eメールアドレス、携帯電話番号、下記★質問★への回答を明記の上、GO豪メルボルン編集部「DJ Krushライブチケットプレゼント係」editors@gogomelbourne.com.auまでメールの送信をお願い致します。

※応募はGO豪メルボルンオフィスにてチケットのお引き取りが可能な方に限ります。予めご了承ください。




★質問★ 
あなたのメルボルンでの音楽の楽しみ方は?行きつけのクラブ、Pubでのライブ演奏、お気に入りのミュージシャン、大好きなレコードショップなど、あなたの音楽に関するお気に入りを教えてください。


◆応募受付期間◆


2011年11月1日(火)~11月9日(水)23:59締切り

※当選発表は11月10日(木)15:00までに当選メールの返信をもって代えさせて頂きます。

 


Tune in Tokyo, DJ KRUSH

日時:11月20日(日)20時より
場所:KUBIK Melbourne Behind Federation Square Batman Ave Melbourne 3000
チケット:$35
Website:http://kubikmelbourne.com/
 

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