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ワトゥルの風part2

『切り拓けメル校 つなごう熱き伝統を
                                                         学校長 美谷添久男
 桜も咲き誇り、華やいだ季節に移り変わっていくメルボルンのこのごろです。
9月9日に行われたメル校デーは、保護者のみなさんのご協力のおかげをもちまして、盛況に終えることができました。とりわけ実行委員の皆様には、綿密な計画をもってバザーの運営に尽力をいただきましたことに、心から感謝を申し上げます。さらには、現地日本企業からの温かいご支援によるバザーへの協賛品は、来場者の方々とって、すべてに満足いただけるものばかりでした。ご協力誠にありがとうございました。

 さて、児童生徒の活動については、保護者の皆様のご感想はいかがだったでしょうか。私は、当日までの取り組む過程をつぶさに見ていたこともあり、子どもたちの姿に、熱いものがこみ上げてくるのを感じました。この行事を終えたあと、児童生徒たちの表情を見ると、充実した時間を過ごしたという満足感が漂っていました。
 中でも、小学部の披露してくれた『御神楽』の動きはとても複雑でした。合奏『風を切って』も同様にプレップやG1,2には、かなり難しい内容でもありました。しかし、その不安も練習を重ねるごとに上達し、当日は見事にやり遂げてくれました。ここまでの過程において、様々な苦労を抱えながらも、リーダーとしての役割を果たしてくれた6年生の存在を忘れることができません。また、2人の5年生も、リーダーに負けないほど、陰で支えてくれたことが印象に残っています。中学部の『南中ソーラン』も圧巻でした。東北震災の被災者を励まそうと、ジャパンフェスティバルを凌ぐ、すばらしい動きを披露してくれました。近くで見ていた保護者の方の中には、目を潤ませ参観されておられました。一方、日本文化紹介においても、流暢な英語スピーチに、見ていたオージーの方から賞賛の言葉をいただいたことは、質の高い英語力であることを証明できたのではなかったでしょうか。

 最後のメル校デーを終えた最終学年G9生徒の感想では、仲間のやる気に支えられたことや、後輩が支えてくれたことに感謝する言葉、生涯の思い出となったことや、さらには、リーダーとして、人間として成長できたことを書き綴ってくれました。今年度の児童生徒会テーマである『切り拓けメル校 つなごう熱き伝統を』が、この行事においても確実に受け継がれていることを感じました。メル校を離れていった多くの先輩たちも、後輩の活躍にきっと喜んでいてくれていることと思います。
しかし、学校はメル校デーで終わるわけではなく、日々学びの場であり、児童生徒を鍛え続けていく場でもあります。私たち教職員は、学校という学びの場で、子どもたちとともに学習をし、生活する中で、5年後、10年後を見据え、社会で求められる生きる力をきちんと身につけさせておく必要があります。そのため、本校では、『メル校の目指す姿』として大きく3つの重点課題をもって指導に当たっています(学校だより第5号参照)。このことは、子どもたち一人ひとりが、自分の道を切り開いていこうとするとき、又は苦難に出会い解決しようとするとき、メル校の教育を通して学んだ力が基礎となって働くと信じているからです。今後も人間としての、基礎となる力を養うことを学校の使命として、誠意と情熱をもって、実践を進めていきたいと思います。

 10月末には、運動会があります。すでに子どもたちは、動き始めています。プレップからG9という、10年近くの経験値の違う集団が、どのように活躍してくれるか楽しみにしています。

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