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ワトルの風 Part 2(2号)

 4月18日、オリンピック金メダリスト、松本薫選手の思いがけない訪問に子どもたちも大喜びでした。大きな拍手で迎えられた松本選手ですが、柔道選手とは思えない華奢な体つきに、子どもたちだけでなく保護者の方々も驚いたようです。ロンドンオリンピック女子柔道57キロ級の偉大なチャンピオンです。もっと厳つい体をしているかと思っていましたが、街中で見る日本の娘さんとほとんど変わらないと感じました。でも、トークショーが始まると、松本選手の一言一言に、ロンドンオリンピックまでの道程が、いかに厳しいものであったかを思い知らされることになりました。また目標や夢を叶えるための努力することを通して、彼女が身につけた力は、計り知れないものがあることもわかりました。答えてくれた、幼い頃からの努力の一端を紹介します。
・始めたのは=6歳から。父母を柔道で世界中に連れていくため
・やめたいと思ったことは=考えたことがない。小学校では友達と遊ぶより、柔道の練習に打ち込んだ。
・一日の練習量は=小学校から帰って、平日は毎日4時間、休日は12時間の練習をした。
・自信のないときは=父母や家族、また今まで関わってくれた人に感謝の気持ちを思い続けた。
・オリンピックへの夢をもったのは=小学6年生の時、オリンピックをめざした。
・表彰台ではあまり喜びを表現しないのはなぜか=柔道は、相手があってはじめて成り立つ。相手は打ち負かす敵ではなく、自分を育ててくれる師である。相手をしてくれた選手に対して感謝するとともに、尊敬している。敗者は誰もが悔しい。喜びを表現することより、相手の気持ちをいつも考えたい。
 
このように、松本選手が柔道という競技を通して学んだ、たくさんのことを教えていただきました。
松本選手が、金メダルを獲得した直後のインタビューで答えています。
『この金メダルは、私が24年間生きてきたすべてです。それがこのメダルに詰まっています』と。
過酷な鍛錬を幼い頃から続けてきたからこそ言える、重みを感じる言葉だと思いました。また、松本選手からの貴重なメッセージとして、次の三つのことを伝えていただいたような気がしています。
○自分の夢をはっきりともち、夢を信じていること。
○夢を実現するためには、あらゆる努力を惜しまず練習をしていること。
○さらに、自分に関わってくれた多くの人たちに対して、感謝することを忘れないこと。
メル校生たちも、一流アスリートの話から学んだことを、これからの生活に活かし、自分のめざす夢に向けて、一生懸命努力を重ねてくれることを期待します。
児童生徒たちの様々な質問に、優しく笑みを絶やすことなく丁寧に答えてくれた松本選手ですが、今後の大会においても大活躍をしてくれることを、みなさんと共に祈りたいと思います。(5月全日本体重別選手権は右肘の怪我のため欠場)
                                 

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