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ワトゥルの風 Part2(3号)

役割を果たしきる・仲間を支えきる

学校長 美谷添久男

 

校内にある白樺の木々は、葉を少しずつ落とし、冬支度に向けた準備を整えているようです。でも、メル校の子どもたちは、寒さを感じさせることなく、休み時間には外に出て、夢中になって遊びを楽しんでいます。

さて、メル校の5月は、大きな学校行事が2つありました。ひとつは、小学部の「プレップ・1年生をむかえる会」です。これは、6年生がリーダーとして身につけなければならない、企画力や運営力が試される初めての行事です。新学期が始まってから2週間足らずの準備期間の中でしたが、ゲームや劇や踊りなど多彩な出し物が用意され、その手際のよさに感心しました。おかげで、プレップや1年生はもちろん、小学部全員が心から楽しめる会となりました。                                    (2年生からメダルと兜をもらいました)

中学部

もう一つは、宿泊学習です。今年度はフィリップ島のAdventure Resortにおいて、2泊3日で実施をいたしました。この行事は、小4から中3まで、ビクトリア州内において、毎年場所を変えて行っています。児童生徒の中には、何度か経験している子もいますが、半数以上が今年はじめて参加するという状況でした。不安もよぎったのですが、杞憂することはまったくありませんでした。

中学部では、入所当初はいささかぎこちなく感じていましたが、1日目の研修を終えた翌朝には、昨日と同じ仲間だろうかと思える程、協力的な動きに変わっているのに驚きました。朝食の際にも、準備から後片付けに至るまで、時間を意識した行動や次の活動を見通し、素早く移動をしていきます。こんな光景を見ていると、とても清々しい気持ちにもなってきます。3日目ともなると、『一致協力』を掲げたスローガンに、心身共に近づいていることを感じました。

一方、小学部では、中学部のようにはいきませんが、先輩たちの動きに近づこうと、一人ひとりが役割を果たそうと努力している姿を随所で見ることができました。勇気を試されるアクティビティーでの励ます姿、レスキュー隊になって50㍍先のゴールをめざして協力する姿、創意工夫してわたりきったローロープスなど、小学部の力をひとつに結集した成果だったと思います。はじめて参加した4年生も、数々の苦しみや喜びを体験し、十分満足して帰ってくることができました。そこでは、仲間のことをいつも考え行動してくれた、6年生リーダーの自覚と責任ある姿を忘れることはできません。また、4.5年生の優しさや温かさをもって6年生を支える姿にも、昨年よりまた一歩成長したことを感じました。

小学部

2つの行事を通して、小学部・中学部ともに、自分の役割を果たすことの重要性を理解するとともに、仲間の活動を支えきることが、これからのメル校をさらにレベルアップしていく原動力であることを感じ取ったようです。

 

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