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ロンドンパラリンピックを見据えて

ども~
このコラムを書いてる時の体温が38.5℃。
学期末になって提出物が多くなり、普段使わない脳みそフル回転させたら熱出たんでしょうね。
脊髄とかにチップみたいなの埋め込んでメモリ増設できないですかね?
こういうことを本気で考えるぐらい追い詰められてます。

さて今週のコラムでは、昨日13日から福岡県、飯塚市にて行われている、
車イステニスの JAPAN OPENについてお話ししましょう。
なお今週は、個人的な私情・独断・偏見が多々見受けられ、
異論・批判などもあるとは思いますが書かせていただきます。

しかし、大会の説明をする前に、そもそも車いすテニスとは?という方は多いでしょう。
名前の通り車いすに乗って行うテニスで、基本的に健常者のテニスとルールは変わりません。
コートサイズ、ラケット、ボール、すべて同じです
唯一の違いが、2バウンド以内に返球すればいいということ(ちなみに2バウンド目はコート外でもOK)。
  
車いすテニスはITFによって運営され、一般のテニス同様大会にグレードがあり、上から、
グランドスラム
スーパーシリーズ
マスターズ
ITF 1, 2, 3
フューチャーズ
となっています。
今回説明するJAPAN OPENはスーパーシリーズに位置する大会です。

今大会の注目点は2つ。
1. 国枝慎吾選手の復帰戦
2. パラリンピックの出場選手選考の対象試合

自分のインタビューを読んでくださった方ならお分かりかと思いますが、
尊敬するテニス選手の一人に、プロ車いすテニスプレイヤー国枝慎吾選手がいます。



この方、「プロ」とついているように、車イステニスのみで生活をしています。
障害者のスポーツ選手は、スポンサーはついていても、普段は個人で仕事を持ちながらトレーニングに励む方がほとんど。
世間の注目度が低い以上、同じスポーツでも健常者と同様の出資は出来ないのが現状。
自分で働いて稼がないと、経済的にスポーツが続けられないのです。
そんななか2009年4月、日本人車イステニス選手として初めて、国枝慎吾選手はプロ転向しました。
このころすでに世界ランキング1位だった国枝選手。
あのロジャー・フェデラーがまだ、French Openのタイトルを獲る前に、日本の記者がインタビューで、
日本人がグランドスラムを獲るには、どうしたらいいか?という質問に、
「日本にはMr. Kuniedaがいるじゃないか」
と答えた話は有名です。

2008年の北京でのパラリンピックにてシングルスで優勝すると、メディアの注目度が格段に上がり、
スポーツとして多くの人の目に留まるようになり、今後の普及と発展のため、プロ転向を決意したそうです。
しかし、昨年のUS Open以降、ひじの痛みに悩まされ試合からは遠ざかっていました。
2月の手術の経過も順調で、今年のパラリンピックへ向け始動するために、今大会より復帰しました。

2番目のパラリンピック出場選手の選考。
オリンピックは嫌でも話題になります。
今年は猫ひろしや、南海キャンディースのしずちゃんなど、芸人からオリンピックを目指す選手によって、
一層盛り上がってますよね(ちょっと違う方向にずれてる気もしますが)。
パラリンピックも同様。
選手はみんな、オリンピック選手と変わらず、国の代表として戦います。
生半可な気持ちじゃパラリンピックの出場枠には入れないでしょう。
現に、昨日行われた男子一回戦では、日本人5名(このうち4名はTop 20以内の選手)が出場した中、
勝ち上がったのは国枝慎吾選手のみ。
今大会の厳しさを象徴していますよね。
日本人は世界ランキングのTop 20に5人いますので、車イステニス界では強豪国です。
それでも簡単には勝ちあがれない。

パラリンピックなど、世界の舞台で活躍している選手はもはや、アスリートと言っていいでしょう。
昨年、自分は障害者のスポーツ団体の方々と出会う機会があって、その時に会った陸上の選手には、
「お前は両足あるけど、片足しかない俺の方が足は速いだろうね(笑)」
なんて楽しそうに言われて、いざ勝負した時は、完膚なきまでに叩きのめされたのです(笑)
そもそも自分足遅いですし←
実際昨年の陸上の大会にて、両足義足のランナーが一般の世界大会に参加して話題になりましたね。

そんな車イステニス、そして、JAPAN OPEN、もちろん健常者の方でも十分楽しめますよ。
壁や審判にぶつかり車イスが転ぶほどの気迫と執念でプレーしますからね。
試合は戦いそのもの。
所詮障害者スポーツ、なんて言ってる方、ぜひ一度見てください、度肝を抜かれますよ!

現在の日本のテニス界はどうしても、錦織圭選手の活躍が目立っています。
もちろん嬉しいことですが、それ以上に車イステニスの日本代表の活躍を期待してもいいのではないでしょうか?
なぜなら、スポーツの世界で世界一になれるのが非常に限られている日本。
野球、女子サッカー、柔道、水泳などなど。
両手で数えれば足りるでしょう。
その中にこの車イステニスは入っているのですから。

最後に、実際のプレー動画をご紹介します。
健常者のテニスとなんらかわらないでしょう?
ヒッティングパートナーは健常者の方です。

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