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Davis Cup日本代表、ワールドグループ降格

うにょ~ん
今週で大学はMid-Semester Breakに入り1週間の休みに。しかしその後は3週間で今学期も終わるのです。全然中間じゃないじゃんというのは黙っておきます。他の大学は6週目終わったら休みってのを聞いたのですがどうなのでしょうか?

さて今週のコラムでは、日曜日にすべての試合が終わった男子国別対抗戦、Davis Cupについてお話しましょう。
そもそもこのDavis Cupとは、上位16ヶ国がシングルス4試合、ダブルス1試合の団体戦を行い、優勝国を決めます。1回戦で負けたチームは、アメリカン、欧州・アフリカ、アジア・オセアニア、これら4つのゾーンの優勝国と、ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)が行われます。昨年プレーオフを勝ち上がった日本は、1985年以来となるワールドグループ復帰を果たしました。しかし、2月に行われた、対クロアチア戦2-3で負け、今回のプレーオフに回ることになりました。
今回の対戦はイスラエル、ITFの国のランキングでは日本が19位、イスラエル11位と、相手の方が上位ですが、ワールドグループに日本がいるため、ホーム開催となりました(基本的に、ITFランキングの上位国で開催されます)。日本代表は、錦織、添田、伊藤、杉田と対クロアチア戦と同じメンバーで、イスラエル代表は、2009年にキャリア最高の29位を記録したSela、キャリア最高161位のWeintraub、そして2008年のAustralian Openダブルス優勝ペアのRam / Erlichです。結果はシングルス2勝2敗、ダブルス1敗でイスラエルに敗れ、来年はアジア・オセアニアグループ降格となりました。

今回の敗因は、
1. Weintraubの覚醒
2. 錦織の不調
3. ダブルスの実力不足
この3つでしょうか?
今大会の台風の目はなんといっても、Weintraub。現在世界ランキング200位代の選手が、Top 100の添田、伊藤に勝利しました。Weintraubは初日、欠場した錦織に代わって出場した伊藤に勝利、最終日の2-2で勝った方がワールドグループと重要な試合で、添田に勝利しました。自分もこの選手は知らなかったのですが、凄い選手でしたね。200位ってのは嘘だろうと目を疑いました。錦織でも勝てたか危ないですよ。使っているラケットはBabolatのPure Driveですが、ひとつ前のモデル、世界ランキングから見ると、大きな契約ではなく、新作がもらえないのでしょう。昨年のUS OPEN時点で獲得賞金が$24000ですので、コーチやトレーナーを連れてのツアーは厳しいでしょうね。常に一人で回っていると会見で言っていましたから、今回のようにコーチやトレーナーがつくと良いテニスができるので素質はあるのでしょう。非常にもったいないですね。

錦織は今大会の初日を肩の怪我で欠場、2日目は強行出場しましたが、試合内容はひどいものでした。Unforced Error(いわゆる凡ミス)は102本。こんな数字見たことないですね。2日目を終えた時点で、1勝2敗と後がない状態でしたから、どうしても絶対エースの錦織に頼るしかなかったのでしょうけど、まだまだJapan Openや、上海マスターズなど続きますから無理させるのもどうかと。特に錦織は怪我が多い上に回復が遅いですから。

ダブルスは常に言われていることですが、日本は最初から捨てていますからね。今回のイスラエルはスペシャリストですからしょうがないと言えど、たとえ1試合でもここを獲れるかは重要ですね。アメリカはそのためにダブルス世界ランキング1位のBryan Brothersを入れていますから。フランスのダブルスの名手でありながら、シングルスでも上位にあがるLlodraのような選手は欲しいですね。そうすればシングルスにおいても、錦織の負担はかなり減りますから。ダブルスはもう若手から育てていくしかないですね。内山靖崇なんかは上背があってサーブが良いですから可能性がありますが。今回の伊藤・杉田のようにストロークで勝とうとしても男子ダブルスでは無理がある。ボレーが安定して攻められる選手が必要ですね。

添田は本当にテニスが良くなりましたね。なんといってもサーブの向上が素晴らしい。自分が日本にいたころに見ていた試合では、お世辞にも日本の中でも上位とは言えないサーブでよくここまで戦えるなという印象でした。ストロークは良かったのですが。バックハンドは一番の武器ですし。

まあ自分が一番理解に苦しむのは監督なのですけどね。なんで今更坂井利郎氏を引っ張り出してきたのか。27年ぶりの監督復帰です。それだけ現場離れていた人にせっかくワールドグループに進出した日本代表の監督にしたって、世界のツアーの様子がわかるわけない。錦織は別としても、それ以外の日本代表選手は前任の竹内監督に鍛え上げられましたし、かなりの信頼を置いているようでしたから。松岡修造氏がテニス協会の強化部長に就任しましたが、後々監督を任せるのでしょう、それまでの繋ぎという意味での坂井氏という印象しかありません。だったら、竹内監督のままでよかったのではないでしょうか?それかチームスタッフの岩淵氏や増田氏などツアーで世界を転戦していた方が適任ではないでしょうか?松岡氏ほどの戦績を残したわけではないですが、現場を離れていた坂井氏よりはよっぽどわかっていると思いますが。森田前会長や、鈴木貴男プロも噛みついていたのですが、いつまでたっても天下り人事は変わらないのですね。

せっかくこうしてツアーを回るレベルの選手が出てくるようになって、Davis Cupでもワールドグループに昇格、錦織の活躍などで盛り上がってきた日本テニス界を、一過性のブームで終わらせることなく、続くようにしてもらいたいですね。

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