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ワトゥルの風part2

一流に学ぶ
学校長 美谷添久男
 街路樹の新芽も芽吹き始め、春を感じさせる季節となってきました。学校では2学期も始まり、校内には子どもたちの活気のある声が響き渡るようになりました。今はメル校デーへ向け、全校をあげて発表の準備に余念のないところです。

 さて、この冬休みにおける大きなイベントは、なんといってもロンドンオリンピックではなかったでしょうか。オーストラリア選手たちも様々な種目で活躍し、たくさんのメダルを手にしました。日本の選手では、男子体操で総合チャンピオンとなった、内村選手の鍛え上げられた肉体と技の美しさや、女子サッカー「なでしこジャパン」が、金メダルを賭けてアメリカとの壮絶な戦いに感動しました。女子バレーが28年ぶりにメダルを獲得したことも見事でした。そのほか女子レスリングにおいて、オリンピック3回連続で頂点に立つという快挙をなしとげた吉田選手や伊調選手、また女子の卓球陣が初の銀メダルに輝くなどうれしいニュースがたくさんありました。オリンピックという舞台を通して、夢や感動を多くの日本国民に与えてくれた選手やスタッフの方々に心から感謝したいと思います。
 しかし一方では、こうした華やかさの裏にある、選手たちの日々の努力から学ぶことも、未来を担う子どもたちにとっては大切なことではないかと思います。4年に1回しか巡ってこないオリンピックという特別な競技会に参加するために、どの選手も想像を絶するトレーニングを重ねてきたはずです。その鍛錬する姿や考え方について学ぶことは、自らの生き方を工夫するきっかけになるのではないかと考えています。

 始業式では、ハンマー投げで銅メダルを獲得した室伏選手を例に「夢は夢で終わるのではなく、努力を積み重ねてつかむもの」であることを、話をしました。室伏選手が、ハンマー投げという競技を始めてからの21年間、彼は決して平坦な時間を過ごしてきたのではなく、研究を重ねることで幾度となく訪れる困難を克服して、このメダルを手にしたそうです。その秘訣についてインタビューで答えていました。そこでは、夢は大きく、練習は実に繊細で、小さな目標に対してこだわりをもち、確実に成し遂げていくこと。さらに、競技人生を支えてくれる多くのスタッフへの感謝を忘れなかったことだそうです。

 メル校の子どもたちも、2学期の目標をもって取り組み始めました。一週間後の9月9日(日)には、この学校の大きな行事のひとつである「メル校デー」が催されます。子どもたち一人ひとりが掲げた目標が試される機会でもありますが、小学部も、中学部も、ひたむきに取り組んできたこれまでの過程を考えると、担った役割をどの子も自信をもってやりきってくれると信じています。楽しみにしていて下さい。

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