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増岡ヒロミさんの物語(6)

私は10年前に、ヒールズビルに究極の宿泊所作りに取り掛かりました。オープンするまで2年くらいかかりましたが、日本の茶室みたいなものと一緒に、西洋の居心地の良い部屋と日本的な夕食と朝食を出す、旅館みたいなものを開きました。前にも言いましたが、大学生の時、料理の専門学校にも行きましたから、料理には自信がありました。こちらの市役所主催の料理教室でも教えたことがあるんですよ。すこしずつ風呂屋の仕事は減らして、5年位前には週に1回くらいメルボルンに帰るくらいの形で、やり始めました。
 私はカナダも含めて、今まで30か国くらい回っているんですけれども、3年くらい前にスペインのサンセバスチャンと言う所に、1か月半短期留学をしたんですよ。スペイン語が大好きなので、その前にもスペインに5回くらい行っていました。そこから帰って来た時に、お風呂屋から完全に手を引きました。一応今でもオーナーですけど、仕事は娘に任せて、自分はしないことに決めました。そして、ヒールスビルのゲストハウスの経営に専念し始めました。週末だけ客を取り、一人で自分のペースでしました。66歳の時でした。
 でもコロナ感染がひどくなり、ゲストハウスは2020年に、やめました。
 仕事をしなくなった今、コロナ禍が収束したら、55年ぶりの日本一周旅行をもう一度したいなと思っています。若いころの日本一周旅行はお金がなかったので、余りおいしい物を食べられなかったので、おいしい物をたくさん食べる旅行をしたいと思っています。娘とどんな車を借りて行こうかと話しているところです。
 ものすごく好きな趣味に、ミニチュア作りとミニチュア集めがあります。ミニチュアを集め始めたのは、大好きなパパに死なれて傷心の娘を連れてヨーロッパに行った際、パリで見つけたミニのキッチン棚からです。お風呂のミニは、お風呂屋を始めたけれども暇だった最初の半年、お客様が来るのを待ちながら毎日少しづつ作り始めました。お風呂屋のミニチュア作りには2,3か月かかりました。それ以来忙しくて未だに2,3階まで出来ていません。
 ゲストハウスをやめて引っ越した時、一部屋をミニチュア博物館にしました。何千個あるか分からないんですけど。人形はあんまり好きじゃないけれど、何でもあります。あるとあらゆる日常品、それに自分で作った百分の三のスケールのお風呂屋のミニチュアとか。友達が皆私がミニチュアを作るのが好きだと知っていますから、色んなものをくれたり、拾ってくれたりとか、買ってくれたりとか。今夢中になってできるものはミニチュア作りですね。癒されます。

ちょさく

 

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プロフィール

2008年よりメルボルンを舞台にした小説の執筆を始める。2009年7月よりヴィクトリア日本クラブのニュースレターにも短編を発表している。 2012年3月「短編小説集 オーストラリア メルボルン発」をブイツーソリューション、星雲社より出版。amazon.co.jpで、好評発売中。

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