Logo for novels

渡辺鉄太さんの物語(最終回)

  昔、言葉のセンスを磨くため俳句をしていると言われていましたよね。俳句を今でも書かれていますか?
 俳句はちゃんと習ったことはないんだけれど作るのは好きで、旅行をしている時などに俳句的イメージが浮かんだときに書いておいて、あとで推敲して文を縮めていきます。言葉を変えたりとか、順番を変えたりとか。ちゃんと575になることもあるけれど、575にならないこともありますね。子供の本もそうですね。たくさんアイディアみたいなものはあるんだけれど、それをちゃんとお話にしようとなると、結構推敲しないといけないし。たくさん書いたけれど、本になっているのはほんの一部です。去年もロックダウンで家にいる時間が増えたので、その間にいろいろ書いておこうと思って、いくつも書いて、それを編集者の人に見てもらったりするんですけれど、それが全部絵本にはならないですよね。そのなかの一つでも本になればいいと言う感じ。
 知り合いの編集者が何人かいますから、その人達にできた原稿を送ります。これはいいなと思うとすぐ反応してくれるんですが、なかなか反応がない時には、これは駄目かなと言う感じです。でも、そこでめげずにどんどん書いていくってことですね。
 今は翻訳より創作のほうに興味があります。でも、翻訳って言うのも勉強にはなりますよね。この作者はきっとこんなことを考えて書いたんだろうなと背景のことを考えたり、言葉の選び方とか、その作者の頭の中を見させてもらう感じ。文章と言うのはずっと書いていても、書けなくなっちゃうんで、書けない時はともかくほかの人の書いた物をたくさん読みます。ほかのことをして気分転換するのも大事なことなんですけど。僕の経験ではほかの人の文章をたくさん読まないと、書けるようにはならないですね。今も読まなくっちゃいけない本が机の上に積んであります。児童文学だとか詩だとか。日本に行ける時は日本語の本をいっぱい買って来るけれど、今それができないので、昔読んだ本をもう一回読んだりとか、英語の本を図書館で借りて来て読んだりとか。青空文庫とか版権が切れているものは、ネットでも読めるけれど、やはり本で読む方がいいです。ほかにはオーストラリアの民話について調べたり。昔読んだものでも読み返すと新たな発見があります。そう言う読書も大事だと思いますね。

今日は色々興味深いお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
著作権所有者:久保田満里子

 

コメント

関連記事

最新記事

カレンダー

<  2026-09  >
日月火水木金土
    01 02 03 04 05
06 07 08 09 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

プロフィール

2008年よりメルボルンを舞台にした小説の執筆を始める。2009年7月よりヴィクトリア日本クラブのニュースレターにも短編を発表している。 2012年3月「短編小説集 オーストラリア メルボルン発」をブイツーソリューション、星雲社より出版。amazon.co.jpで、好評発売中。

記事一覧

マイカテゴリー