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中野不二男氏(5)

質問:衛星データの解析を専門とされていますが、その魅力って何なんでしょうか?
 やればやるほど、色んな事が分かってくると言うところですねえ。
 これだけのインパクトを与えられたのは、東日本大震災ですかねえ。その前もちょぼちょぼやっていましたが、こんなに深く足を突っ込むことになるとは思っていませんでした。
 先の連休(2024年のゴールデンウイーク)の旅行先を東北の三陸地方にしたのですが、それは東日本大震災の跡を、自分の目で見ておきたかったからです。僕は、新潟地震や中越地震のど真ん中で被災したので、トラウマのようなものがあり、被災地の人たちの間にドカドカ入り込むのは心苦しくて、ずっと避けてきたけど、13年目にしてやっと腰を上げました。思えば、ボクが本格的に地球観測衛星によるデータ解析にのめり込んだのは、発災直後に、三鷹のJAXAの研究室へクルマでゆくときに聞いた朝のラジオ番組での、「此処より下に 家を建てるな・・・」のエピソードがきっかけでした。
この13年間、その碑文の言葉が耳からはなれませんでした。
 今度の旅行では、東日本大震災のとき、地球観測技術衛星ALOS(だいち)初号機によるデータで、がむしゃらに調べていた宮古市、姉吉と言う所に行ったんです。そこで、谷間という地形にある姉吉の集落の歴史、津波がもつエネルギーの影響を、まざまざと思い知らされながら、正確な位置情報を取得してきました。
 最近も相模湾の海水準変動を衛星データで照合するために、神奈川県の藤沢へ行きましたし、埼玉の川越市に、平安時代の海水準変動を確認に行きました。今でも、あちらこちらを飛び回っています。
 JAXAには今でも顔を出したりするんですけど、一人の研究者が一つのことをやっていると言うよりも、ある程度解決すると、すぐに次の面白いテーマをつかんでいますねえ。それを見ると、僕も早くから研究の道に入っておけばよかったと、いまだに思いますねえ。

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プロフィール

2008年よりメルボルンを舞台にした小説の執筆を始める。2009年7月よりヴィクトリア日本クラブのニュースレターにも短編を発表している。 2012年3月「短編小説集 オーストラリア メルボルン発」をブイツーソリューション、星雲社より出版。amazon.co.jpで、好評発売中。

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