中野不二男氏(8)
更新日: 2024-07-27
質問:フェイスブックで見ると、木工をされているそうですが、何か自慢の作品、ありますか?群馬県の山中に山荘があるんですが、それは実は僕が建てたんですよ。四年半かかりましたけれどね。オーストラリアにいるとき、仲間が建てているのを結構見ました。キャンベラのアボリジニ・インスチチュートの所長と副所長と仲が良かったんですよ。キャンベラに行くと副所長の家に泊めてもらったんですが、彼が家を建てるんだと言うので、よく彼の家に行っては一緒に木を切ったりして手伝いましたね。いつか自分でも作りたいなあと思っていたんですよ。コンクリートの基礎工事と屋根の一番大きい梁だけは、業者に頼んであとは、全部自分でやりましたね。設計のソフトを買って自分で設計して、そのあと、一級建築士に確認してもらって、8万円の顧問料を払って、建築許可をもらって、作りました。今は埼玉にいるけれど、時々群馬に行きます。その群馬の山荘も軽井沢のスキー場に車で45分で行けるので、子供たちに徹底的にスキーを教えるつもりで建てたんですよね。僕がガンガン書いて、原稿料がたくさん入ってきた頃の話です。埼玉にもでっかい書架があるんですが、本を置く場所がなくなって、群馬の方にもでっかい書棚を作って、そっちでもよく仕事をしていました。出版社の人が来ると、「このドアはうちの出した原稿料ですよね」なんて言われていましたね。東京大学で博士号をとるまで執筆活動をしました。まあ、学位を取ってからも少し書いていましたけれどね。あの頃は恵まれていました。
質問:お料理を作ること、ありますか?
料理も好きだからしますね。いまだに食べたくなって、オージーミートパイなんて作っていますよ。僕がヨーロッパで覚えたのはハンガリーグーラッシュなんですよね。子供たちが小さい時からよく作ってたんですけど、この間長男がドイツでグーラッシュを食べたけれど、お父さんのグーラッシュの方がおいしかったと言ってくれました。原稿を書いているときには、料理と大工仕事が一番いい気分転換でしたね。
著作権所有者:久保田満里子
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