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前世療法(2)

玲子からの電話を切った後、佐代子は、初めて聞いた前世療法というのが、いまいちピンとこないので、ネットで調べてみた。すると、前世療法で見た人生というのが、男はエジプトの王のファラオ、女はクレオパトラだと言う人が多いので、眉唾物と言う説もあると載っていた。でも、学者の中には真面目に前世を見た人と言う人の話を検証していった人もいるそうだ。たとえば、イアン・スティーブンソンという学者は、退行催眠中知らない言語を話した人がいたと報告している。その結果、中には実際に過去に生きていた人物だったという確証を得られた人もいるそうで、全面的には否定できないとも説明がでていた。

 佐代子は、ともかく、百聞は一見に如かず。嘘か誠か自分の目で確かめてみようという気になった。

 ワークショップの当日、約束通り玲子が迎えに来てくれた。玲子は、

「何が出て来るか、楽しみだわ」と、まるで玉手箱を開ける前の浦島太郎のようにうきうきしていた。そして、

「佐代子さんは、前世は、何者だったと思う?」と興味津々で聞いた。

「クレオパトラかな」

「え、クレオパトラ?」

佐代子の答えをまじめに受け取った玲子は、びっくりして佐代子の顔を見た。

「冗談よ、冗談。来る前に前世療法に関して調べてみたの。そしたら、前世がクレオパトラだったという女性が圧倒的に多いんですって」

「へえ、そうなの。それって変だよね」

「うん、変だよね。昔は、貴族何てまれな存在で、ほとんどが農民だったんでしょ。だから、多分、私の前世は百姓だったと思うわ。まあ、そう思っていれば、落胆しなくてすむわ」

「そうね」と言いながらも玲子は前世はヨーロッパのお姫様だったというのを期待しているようだった。

著作権所有者:久保田満里子

 

マイカテゴリー: 一般
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