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藤沢美恵子さん(仮名)の物語(8)

今一番力を入れているボランティア活動は、チェリーフレンド。2014年に遊歩の会でバンクシア公園に行った時のこと。その公園の桜が余りにも哀れな状態だったので、何とかしたいと立ち上げた会。2万ドル自費で灌漑設備を造った。毎年日本から桜の専門家を呼んで、アドバイスをもらっているが、この専門家にかかる経費は全部自分が出している。その他、肥料代や庭仕事のための道具など出費が多いが、お金を持っていても使わなければ意味がないので、好きなことに出費するのは、気にならない。
 桜の手入れをするのに、一輪やバケツとかたくさんの道具を運ばなければいけないので、いろんな道具が入れられるような、高さが高い車に買い替えることにしたが、コロナ禍のため、車は注文したもののまだ引き渡されていない。
 チェリーフレンズの登録者は13人。実際に集まる数は8人位。少ない日は4人位。月一回集まって、130本の周囲に生えている雑草取りや肥料かけをしている。作業は大変だけど、満開の桜を見ると毎年感激する。チェリーフレンドを初めて今年で6年目で、段々と整備されて来た。
 2019年に開催したチェリーフェスティバルが盛況だったので、印象に残っている。
2020年はコロナ感染のために自粛せざるを得ず、残念ながらオンラインの桜まつりだった。コロナ禍が収束したら、また盛大なチェリーフェスティバルを開催するのが楽しみ。
 今頭が痛いことは、公園側が私達の要望をないがしろにすること。何度要求しても改善されないので、総領事から公園局のトップに抗議してもらって、その結果やっと公園側の担当者との話し合いにこぎつけることができた。
 色んなボランティア活動をしているが、グループに入って会則に縛られるのが嫌い。だから、自由に活動することが許されているボランティアが性に合う。

ちょさ

 

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プロフィール

2008年よりメルボルンを舞台にした小説の執筆を始める。2009年7月よりヴィクトリア日本クラブのニュースレターにも短編を発表している。 2012年3月「短編小説集 オーストラリア メルボルン発」をブイツーソリューション、星雲社より出版。amazon.co.jpで、好評発売中。

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