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渡辺鉄太さんの物語(1)

渡辺鉄太さんは、メルボルン在住の日本語の子どもの本作家。私は、鉄太さんとはメルボルン大学で同僚として働いたことがあるが、鉄太さんが辞職した時には驚かされたものである。しかし鉄太さんのお父様も慶応義塾大渡学の教授の職を辞されて、児童文学者として執筆に専念されたと聞いたことがあったので、お父様と同じ道を辿られるのかと、何となく納得した。この度何年振りかで鉄太さんに連絡を取り、インタビューを申し込んだら、すぐに快諾を得た。今はメルボルン郊外の緑に囲まれた家に奥さんとお子さんとお住まいである。
いつもさわやかな人だと思っていたが、そのさわやかさは全く変わっていなかった。
以下はインタビュー記事である。

何年にどこで生まれましたか? 
  1962年東京生まれです。
お父様は有名な児童文学者、渡辺茂男さんですが、お父様はどんな方でしたか?また、お父様からどんな影響を受けたと思いますか?
  普通の父親だったですね。父は、僕が中学生になる頃まで大学に勤めていたので、あんまり家にいなかったですね。家にいる時は書斎で何か書いていたから、そんなにいつも顔を合わせていたわけじゃなかった。大学の仕事を辞めた後ずっと家にいましたけど、僕はティーンエージャになっていたので、父親ってうっとうしいから、あんまり会わないようにしていました。だから普通の父親だったと思いますけど。ただ子供の本を書いているから、ちっちゃいころは、「こんな本を書いたんだよ」って弟と二人に読んでくれたりしました。昭和一ケタ生まれの父親なので、家のことするなんてことはなかったですね。
  父の書いた本に僕と弟がよく実名で出てくるんですよ。三冊くらいそう言う本があって、小さい頃はそんなのが嬉しかったんですけど、ティーンエージャーになると、そんなのうっとうしかったです。高校の時、国語の先生からそんなことを指摘されたりして、クラスメイトにからかわれたりしました。そんなのが自意識に影響しましたね。今はなんともないですが、その頃は恥ずかしいっていう気持ちもありましたね。

著作権所有者:久保田満里子


 

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プロフィール

2008年よりメルボルンを舞台にした小説の執筆を始める。2009年7月よりヴィクトリア日本クラブのニュースレターにも短編を発表している。 2012年3月「短編小説集 オーストラリア メルボルン発」をブイツーソリューション、星雲社より出版。amazon.co.jpで、好評発売中。

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